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私たちは、日本語を習得するときに
文法を勉強したり単語を覚えたりしなくても
話せるようになりました。
特別、日本語の勉強をしたわけではないけど
気がついたときには言葉を話していました。
だから、
英語を習得するときも
「ガリガリ勉強したりせずに
自然に身につけるのが正しい」
と主張する人がいます。
私も、それができるなら
やったほうがいいと思います。
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でも、これはかなり困難なことです。
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なぜなら、赤ん坊と大人になった私たちでは
日本語を習得する条件・環境がまったく違うからです。
たとえば、赤ちゃん なら
まだ第一言語が頭の中に入っていない
「カラッポ状態」
なので、生まれて初めて学ぶ言葉が
頭の中にスイスイと入ってきます。
まさに、乾いたスポンジが水を吸収するように・・・
という状態です。
でも、すでに成長した私たちは
日本語がすでに頭に入っているので
どうしても日本語の存在が英語に干渉してしまいます。
たとえば、英語なら
「主語」+「動詞」・・・・・・
というのが基本的な形です。
でも、日本語は
・・・・・・・・・「動詞」
という形です。
単語の並べ方がぜんぜん違うし
多くの場合、主語は省略されます。
だから、英語で話そうとしても
日本語の語順で単語が口から出てきてしまいます。
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また、英語を学習する環境もぜんぜん違います。
赤ちゃんは、自然に英語が話せるようになる
なんてふうに考えがちですが、
これはまったくの間違いです。
赤ちゃんは、朝から晩まで
１００％日本語の環境で生活します。
しかも、寝ているとき以外
お母さんやお父さんなど大人がそばにいて
いつも日本語で話しかけています。
少し大きくなったら絵本を読み聞かせますし
間違った言葉を使ったら大人が修正してくます。
友達と遊ぶときも日本語
テレビを付けても日本語という
まさに、
寝ているとき以外１００％日本語環境で
お父さんやお母さんという専属教師がついた状態で
何年も何年も日本語を学んで
やっと日本語を話せるようになるわけです。
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英語を身につけるときも
そんな状態を作り出せるなら理想的です。
でも、大人になって仕事をしながら
そんな状態で生活できる人は、ほぼいないはずです。
だから、大人になってから英語を身につけるには
「赤ちゃんの言語習得法」ではなく、
「大人のための言語習得法」が必要なわけです。
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－戸田亮
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