英語のリスニング力、リーディング力、文法力、スピーキング力を向上させる方法として、音読はとても効果のある勉強法です。「えー音読なんて・・・」と思われるかもしれませんが、意外と、英語をいろいろな側面から鍛えることができます。
なぜ音読?
音読というのは、言語を学ぶ上で重要なトレーニング方法です。
小さな子供に絵本の読み聞かせをしますよね。ある程度大きくなると、子供は絵で物語を楽しむと同時に、一緒に字を追ったり、声を出したりします。これによって日本語のトレーニングをしているとも言えます。
音読というのは、子供の時の学習プロセスを追体験しているようなものとも考えられるのです。
目、耳、口から情報が入ってくるお手軽な方法
実は音読をするというのは、目、耳、口をフル活用させるトレーニング法です。ここで使わないのは手だけですね。
目では、字を追いながら音に変換をしようとします。ここでまず鍛えられるのは、スペリング力です。音と文字を強く関連づけることができます。
その次に、文法力が鍛えられます。良質な本であれば、正しい文法で書かれています。ということは、繰り返すうちに、文法のパターンが見えてきます。
口は、字を発音しようとします。ですから、スピーキング力が身につきます。発音は反復練習が最も重要ですから、音読によって繰り返すことが大事です。
耳は、自分の発音を聞きます。自分がなんと発音しているかを聞いて、違和感を覚えるかどうかがとても大事です。
「あれ、この発音少し違うかな?」という違和感が、自分の発音を上達させてくれます。音読は、この違和感を育てることができると思います。
また、目、口、耳を総合するとリスニング力が鍛えられると考えています。自分の口で発音できる音は、耳で認識しやすくなります。
また、音と文字を関連付けられるようになると、聞いた音が頭の中で言葉として認識できるようになります。
耳から入ってきた単語を頭の中で文字化して、意味を検索できるようになるので、総じてリスニング力が高まります。
オススメの本
どんな本を読んだらいいのか、迷う方も多いと思いますが、1つは自分の好きなジャンルから選ぶことです。
フィクションが好きな方はぜひ、フィクションを選んでください。ノンフィクションが好きな方は、伝記などいいのではないでしょうか。
ビジネスマンの方は、思い切って英語のビジネス書を読んでみませんか?英語も学べてビジネスのエッセンスも学べるので一石二鳥ですよね。
初級編
Little Prince (Antoine De Saint-Exupery)
日本でも有名な、星の王子様を英語で読んでみませんか?ファンタジーな、でも名言に溢れる一冊で、大人の方も楽しめると思います。
Matilda (Roald Dahl)
チャーリーとチョコレート工場でも有名なロアルド・ダールの本です。ロアルド・ダールは、皮肉っぽい文章が特徴で、子供向けでも、大人も楽しめる内容が多いので、おすすめです。短編集などもいいですね。
中級編
Sarah, Plain and Tall (Patricia MacLachlan)
サラという女性が、父が出した花嫁募集の広告に答えて自分の家族の元にやってきます。とても優しい物語です。
The Giver (Lois Lowry)
とても有名なSF児童文学です。全てが管理された完璧な社会で、「記憶を継ぐもの」として選ばれた少年の話です。比較的読みやすい文章です。
上級編
Capital in the Twenty-First Century (Thomas Piketty)
アメリカでヒットした経済学書です。今話題のピケティの本を、英語で読んでみるのもいいですね。
Becoming Nicole (Amy Ellis Nutt)
2015年、話題になることの多かった、LGBT関連のノンフィクションです。トランスジェンダーの子供を育てる家庭を描いています。比較的わかりやすい文章です。
映画の原作
もし、映画好きの方なら、映画の原作にトライしてみてはいかがでしょうか。映画を見た後なら、あらすじがわかりやすく、とっつきやすいかもしれません。
Harry Potter Series (J.K.Rowling)
世界的にヒットした、超有名小説ですね。とても面白いので次々とページをめくってしまいます。4巻以降はかなり分厚いのが難点。
The Notebook (Nicholas Sparks)
2004年に公開された、「きみに読む物語」の原作です。Nicholas Sparksは、これも映画化された小説「A Walk to Remember」の著者でもあります。
Twighlight Series (Stephenie Meyer)
トワイライトシリーズの原作です。
Maze Runner (James Dashner)
これもシリーズ化されて、とても人気のある小説です。
The Fault in Our Stars (John Green)
映画の邦題は「きっと、星のせいじゃない」。小説の邦題は「さよならを待つふたりのために」です。
私が音読をしていた頃は、ハリーポッターシリーズを読んでいました。これも1、2巻はいいのですが、3巻以降は長いので、全部音読するのは本当に大変です。
音読は、あまり気負わず、少しずつやってみてください。疲れたら、目だけでストーリーを読んでもいいです。気が向いたらまた音読する、という感じです。
本を読むだけでも、十分トレーニングになります。また、すべての単語の意味を拾おうと頑張らないことも大事です。多少わからなくてもいいや、とおおらかな気持ちでまずはトライしてみてください。
P.S.
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