まだ英語ができなかったとき、洋楽をぜんぶ暗記しました。
英語の勉強をするのに、洋楽を聴いたらいいという話を聞きますが、洋楽を聴くことは本当に効果があるのでしょうか?
私自身の経験を言いますと、最初は、まだローマ字もろくに読み書きできなかった小学生のときに、学校の音楽の授業で使う「みんなのうた」という本に載っていた、ザ・ビートルズ(The Beatles)の『ヘイ・ジュード(Hey Jude)』を覚えたのが最初です。
音符の下に片仮名書きで「ヘイジュード、ドンメイキッバ」(「Hey Jude, don’t make it bad」のこと)のように歌詞が書かれていたので、ぜんぜん意味は分からないけれど全部暗記してしまいました。
歌詞の続きは、
テイカサッソン、エン、メイキッベラー
(Take a sad song and make it better)
のように、今思えば、日本人独特の片仮名英語ではなく、本物の英語っぽい発音を片仮名書きしたものでした。
ヘイジュードを覚えたときは、まだ英語を勉強したことがなかったので、当然、英語が身に付くことはありませんでした。
そもそも、この曲の意味が理解できるようになったのは、大人になって英語を勉強してからのことです。
「ああ、こういう意味だったのか」と、子供のときに暗記した曲を20年以上も過ぎてから理解できた次第です。
次に覚えた曲は、大学の英会話クラスの先生(イギリス人)が、これまたザ・ビートルズのイマジン(Imagine)を授業に持ち込んだときのことです。
歌詞を全部覚えるように言われたので、メロディーに合わせて何度も練習して、全部覚えてしまいました。
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■洋楽の歌詞を覚えて、英語の勉強に役立ったのか?
小学生のときに意味も分からずに覚えたヘイジュードの歌詞は、当然、小学生のときには何の訳にも立ちませんでした。
当然ですね。意味も分からずに音だけ丸暗記したんですから。
じゃあ、大学生になってから覚えたイマジンは英会話上達の役に立ったかというと、その当時は、ぜんぜん役に立ちませんでした。
歌詞はきちんと暗記したし、歌詞の意味も理解していました。
でも、ぜんぜん英会話の上達にはつながりませんでした。
実際に外国人と話してみても、まったく英語が出てきませんでした。
■洋楽の歌詞を暗記しても、英語の勉強に効果がなかった原因
大学を卒業した後に英語をだいぶ勉強して、そこそこ使えるようになってきてから分かったことがあります。
それは、洋楽の歌詞を暗記すれば、ある程度は英語の勉強にはなるけれど、それだけでは英会話の上達には直結しないってことです。
ただ暗記するだけでは、英会話では使えない。これが真実です。
洋楽を使って英語を勉強して、英会話の上達に役立てたいと思うなら、以下の3点をおさえておく必要が必須です。
- 歌詞の英文構造を理解している
- 歌詞の意味を理解している
- しっくりくるまで練習する
1.歌詞の文法構造を理解している
文法構造を理解していない英文をそのまま丸暗記しても、会話のときに使いこなすことはできません。
英語での会話というのは、シチュエーションによって千差万別に変化するものだから、覚えた歌詞にいろいろな単語を当てはめて自分だけの英文を作らなければいけないですよね。
でも、文法構造を理解していなければ、単語を入れ替えて自分の英文を作ることができないから、歌詞の一節をそのまま引用するくらいしか使い道がなくなってしまいます。
そんなのでは、英会話が上達するわけがありません。
2.歌詞の意味を理解している
小学生のときに私がしたように、歌詞を理解せずに洋楽を聴いていたり、丸暗記しりするだけでは英会話で役立つわけがないですよね。
英語の発音に慣れるという効果はありますが、英語を理解したり、自分で英語を話すというスキルに関しては上達は期待できません。
3.しっくりくるまで練習する
英文構造を理解して、歌詞の意味を確認して、その上で洋楽を聴いていれば英語の勉強には多少の効果はあります。
でも、学習効果を高めるためには、「しっくりくるまで聞く」「しっくりくるまで練習する」ことが必須です。
「しっくりくる」というのは、歌詞を聴いたときに日本語に訳してから理解するのではなく、英語の歌詞を聴いたとたんに感情が揺さぶられる、歌詞を声に出して言ったときに感情を込めて言うことができる、ってことです。
「英文構造を理解する」「歌詞の意味を確認する」という段階までは、受験生が試験勉強のときにするのとあまり変わりません。
でも、英語を身に付けられるかどうかは、この「しっくりくるまで練習する」ってことで決まると言っても過言ではありません。
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■洋楽で英語を身に付けるための勉強法
洋楽を聴くことで英語を上達させたいなら、ただ聞き流したり歌詞を丸暗記したりするだけでなく、正しい方法で勉強する必要があります。
何となく聞くだけでなく、以下のステップで勉強してください。
- 洋楽を何度も聞く
- 歌詞を見て何を言っているかチェックする
- 分からないところを辞書やネットで調べる
- 何度も聞いて、声に出して歌う
特に、「4.何度も聞いて、声に出して歌う」ときに、自分自身が話しかけられているつもりで聞き、自分自信が話しかけているつもりで歌いましょう。
ただ英語を聞いたり、英文を読み上げたりするだけでなく、自分が当事者になったつもりで聞いたり声に出して練習したりすることで、「しっくりくる」という感覚を経験することができます。
■英語の勉強におすすめの洋楽
初心者・中級者の英語の勉強におすすめの洋楽は何かというとザ・ビートルズ(The Beatles)です。
なぜなら、ビートルズの曲は、
- 中学校で習うレベルの簡単な単語が使われているので、知らない単語に出会うたびにつまずくことがない。
- シンプルな英語表現が使われているので理解しやすいし、会話のときに使いやすい
- 発音がはっきりしているので聞き取りやすい
からです。
ヘビーメタルが好きだからヘビーメタルを選ぶとか、ヒップホップが好きだからヒップホップを選ぶという選択方法もあります。
でも、そうした曲はスラングや特殊な表現がバリバリ使われているし、発音が明確じゃないことが多いので、英語の勉強にはあまり向いていません。
少なくとも、ある程度、英語を話せるようになるまでは、ビートルズのような分かりやすい曲がおすすめです。
■ビートルズの曲と歌詞を紹介します。
YouTube動画に歌詞が表示されるものを選んだので、曲を聴きながら歌詞を確認できます。
Imagine(イマジン)
She loves you(シー・ラブス・ユー)
I want to hold your hand(アイ・ウォント・トゥ・ホールド・ユア・ハンド)
この他にも、YouTubeで「the beatles (曲名)lyrics」のように検索すれば、歌詞付きのビートルズの曲がたくさん見つかります。
ぜひ、英語上達に役立ててください。
P.S.
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