これから英語を勉強しようという人や、今、英語を勉強しているけれど上達しなくて悩んでいる人が陥りがちな間違いに、
- 英語を身に付けるには、とにかくネイティブと会話をするのが一番効果的
- 帰国子女なら英語と日本語の両方できるから、帰国子女に教えてもらおう
という考えがあります。
こうした考えがどうして間違いかというと、ネイティブや帰国子女は英語を勉強して身に付けたのではないため、「英語を話せるけれど、どんなふうに勉強すれば英語が身に付くか、勉強法については何も知らない」からです。
ネイティブや帰国子女は、発音や自然な表現を教えてもらうには最高ですが、英語を身に付けるための勉強法については、まったくのど素人なんですね。
じゃあ、誰が英語を身に付けるための勉強法を知っているかというと、「日本で生まれ育って、英語を勉強して身に付けた人」です。つまり、コテコテの日本人。
コテコテの日本人なら、昔は、現在のあなたと同じ立場にいたので、どんなふうに英語を勉強すれば英語が身に付くかを経験を通じてよく知っています。
今日は、現在、アメリカに住んでいて翻訳の仕事をしているSさんから、英会話上達のコツ3つを教えて頂いたので共有します。
このブログをいつも読んでくださっていれば、「なんだ戸田さんがいつも言っていることとあまり変わらないんじゃないの?」と思うかもしれません。
当然ですね、コテコテの日本人が英語を身に付けようと思ったら、結局は同じような方法に落ち着くのが当然ですから。
1.会話にはフォーマットがある。自分についての例文を作って暗記すべし。
英会話とは、「英語を使った会話」です。「会話」とは幅広く、予期せぬ質問がランダムに飛び出してくるイメージがあるかと思いますし、それはある意味では本当のことです。
しかし、初対面の場合はどうでしょう。いくらフレンドリーな人が多いアメリカでも、初対面の人にいきなり「最近のアメリカ政治についてどう思う?」など、深いテーマを投げかけることは、まずないと考えていいでしょう。
とはいえ、アメリカにきた始めのころは、まず「相手が英語で話している」という事に圧倒されてしまい、パニック状態になることも沢山ありました。しかし、日々の生活の中で新しい人に会って何とか過ごしているうちに、気づいたことがあります。それは、「人が興味を持つポイントは似ていて、似たような質問を沢山される」ということです。
つまり、自分の出身地や年齢、何でアメリカに来たのか、アメリカに来てどれくらいか、いつ帰るのか、日本ではどんなことをしていたか、家族構成、趣味、好きな食べ物など、基本的な私についての情報を繰り返し質問されていたことに気が付きました。
そのため、まずは、自分のことをきちんと伝えられるように、「大体聞かれそうなこと」と「どんな風に質問されたか」をノートに書いて、オリジナルの例文を作り、暗記しました。また、質問に答えるだけでなく、こちらから質問を返すことによって、「相手のことを知ろうとしている」という姿勢が伝われば、それで、コミュニケーションは成立するのです。
こういった基本的な英会話を通じて、自分を知ってもらうことから、コミュニケーションが広がっていきます。これは、言語が違うだけで、私たちが日本でもやっていることと実は一緒だと思うのです。
私は、コミュニケーションには、必ずフォーマットがあると考えています。何も難しく考える必要はありませんし、英語で話している人がいつも難しいことを話している訳ではないのです。繰り返し口に出しながら、会話のバリエーションを増やしていくことが、英会話の上達のカギになると思います。
2.英語はあくまで第二言語!ネイティブのようにならなくてもいい、と気楽に考える。
英語学習において、洋画や英語のインタビューなどを観たり聞いたりすることが薦められることがあります。私も初めて字幕なしで洋画を見た時は、何が起こっているがさっぱり聞き取れず、「こんな風に話せるようになるはずない!」とテレビに向かって途方に暮れたのを覚えています。
確かに、洋画や、英語のインタビューは、リスニングの教材としてはとても使えるツールです。自分で勉強した単語や、言い回しが聞き取れたりすると、とても嬉しいものですし、「勉強したことは間違ったことじゃない!」と自信にも繋がります。
とはいえ、個人的には、スピーキングについては、「ネイティブのように話せなくてもいい。英語はあくまでも私の第二言語なんだ」と結構気楽に考えたほうがいいと思っています。
これは別に発音を勉強しなくてもいいという意味ではありません。私を含め多くの日本人にとって、英語学習の壁になりやすいのが「発音」です。特に英語という言語は、アルファベット26文字に対して、発音記号は母音と子音を合わせて44種類、それに加えて英語の種類によっても大きく異なるという「発音重視」の言語です。
「50音」というはっきりとした音の言語で育った日本人にとって、英語の発音のちょっとした違いは考えられないような微妙な差で、意味がまるっきり変わってしまったりします。
現地の子どもたちは、小さい頃から発音の訓練を学校や家で学びながら、身に付けていきます。これをバイリンガルでない日本人が身に付けるとなると、どうでしょう。とても簡単なことではありません。
そのため、私は「ネイティブのように発音できないから、話すのをためらう」よりは、「自分の精一杯の英語を話す方がずっといいんじゃないかな」と思うのです。英語学習において発音の勉強と練習は常につきものですが、「話す機会を増やし、調整していく」方が会話が楽しめると思います。
完璧な英語でなくても、通じることも沢山あります。
英語はあくまでも、日本人の第二言語。自分の言いたいことをはっきり言う事、分からなかったら素直に聞き返せる姿勢こそが、小さな発音の差より、実践のコミュニケーションでは大切だと感じます。
3、常に「英語だったらどう言う?」と考える。
英語で話そうとすると、単語が分からず会話がつまってしまうことがあります。言いたい言葉がスッと出てこないと、歯がゆい気持ちになります。
しかし、どれだけ文法を勉強しても、伝わる英語を話すには、語彙を増やしていくことが必要です。
しかし、日常会話で語彙を増やすには、まとまった時間で勉強をするよりも、日々の生活の中で「これ、英語だったらどう言うんだろう?」という疑問を持ち続けて、分からなかったらスマホなどで調べるなどを続けていくことで「自分が普段本当に使う単語」のレパートリーが増えて行きます。
自分の生活を頭の中で英語に切り替える時間を持つのも効果的だと思います。また、単語だけでなく、言い回しが自然かどうかを調べるためには、ネイティブの人が自然な英語に添削してくれる、HiNativeやLang-8といった語学学習サイトを使うのもおすすめ。スマホは英語学習の強い味方です。
まとめ
海外旅行が身近になり、留学の形も多様化してきた昨今、英会話はとっても身近なものになりました。違う国の人とコミュニケーションをとったり、実際に現地に行って生活を体験することは、何事にも代えがたい経験という財産になります。
旅行に行って、現地の人とコミュニケーションをとることができれば、より有意義な旅になるでしょうし、大きなトラブルを未然に防ぐことにも繋がります。
英会話は、自分の世界を広げる手段であり、時には身を守る武器にもなりえます。
とはいえ、大げさに考える必要は全くありません。かくいう私も学生時代は英語が苦手で、赤点の常連でした。しかし、好奇心と勢いが幸いして、今はアメリカに住み、仕事をしています。
ネイティブのように話しているとはまだまだ思いませんが、シェアしたコツを実践しながら、現地の友達や同僚との会話を楽しみながら生活しています。これが少しでも英語学習の参考になれば幸いです。
P.S.
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